日本フードエコロジーセンター

 狛江市在住の高橋巧一さんが代表取締役を務められる日本フードエコロジーセンターを相模原市に訪ねました。以前、雑誌で紹介されているのを見てずっとお訪ねしたかったところ、念願叶っての訪問となりました。

 高橋社長の会社はスーパーや百貨店、また食品製造業者からの食品廃棄物を引き取って、豚の餌(「エコフィード」(液体飼料))にしています。例えば、小田急系列のスーパーODAKYU OXではそのエコフィードで育てられた豚の肉を「優とん」ブランドで販売しています。「ループリサイクル(循環型社会)」を構築しているのです。

 興味深く、また知るほどにもったいないお話を聴きました。それはこのような話でした。東京の多摩地域は上記のような事業者から出る食品廃棄物の処理費用(行政が徴収)が比較的高いため、より処分費用の安い高橋社長の会社に処分を任せますが、食品廃棄物の処理費用が安い東京の23区や川崎市などからは、高橋社長のところに処分を任せる事業者はいないそうです。それらの地域の食品廃棄物は「ごみ」として税金を投入し焼却されているのが実態なのだそうです。皮肉なことに多摩地域は行政の予算が少ないがために結果的に高橋社長のような会社を通じ食品廃棄物のリサイクルを進めることになっているというわけです。

 日本フードエコロジーセンターには毎日どこからかの視察があるそうで、この日も相模原市内の小学生が見学に来ていました。テレビをはじめとしたメディアの取材も毎月のようにあるそうです。

 世界各国からの視察も結構な頻度であるそうで、時代の変化を感じました。特に、このような取組みが比較的進んでいそうな欧州からの視察からも視察があるというので理由を聴いてみたところ、次の背景があるとの事でした。

 欧州では英国で20世紀も残りわずかになった頃、狂牛病が発生しました。その時、それまで食品廃棄物も家畜の餌としていた彼の国々は、それらを禁止したのでした。動物性たんぱく質を牛のような草食性の家畜に与えるのが狂牛病の原因になっていると考えたからでした。しかし、日本では雑食性の豚には禁止する必要はないと国(農林水産省)が判断しました。その20年近くの間に食品廃棄物のリサイクルを進めた日本と欧州で差が開いたとの事でした。今、この分野では欧州が日本に学ぼうとしているのだそうです。

 高橋社長は国連のSDGsの会議にも日本のデレゲーションの一人として行かれたそうです。会社にもSDGsの理念と対応する事業の部分が紹介されていました。国(環境省や外務省)も我が国が世界をリードできる数少ない分野としてこの食品廃棄物のリサイクルをPRしたいのだそうです。そんな会社の社長さんが狛江市にお住まいだということをもっと多くの市民に知っていただきたいと思った一日でした。

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