新しい火の創造

米コロラド州ロッキーマウンテン研究所のエイモリー・ロビンス博士の再生可能エネルギーに関する講演会『ロビンス博士、原発がなくても経済は廻るのでしょうか?』を聴いて来ました。
同博士は2009年にタイム誌が選ぶ「世界で最も影響力のある100人」等に選ばれているこの世界の権威と言われる人で、彼の著書『新しい火の創造』(原題:"Reinventing Fire")は一読の価値がありました。
講演の中で印象に残ったいくつかのことばは、
・効率が進み節電が進めば発電の方法も変わる
・有線の電話が携帯電話に変わったのと同じように電力も変わる。今、再生エネは携帯が広まったより速く世界中に広まりつつある
また、
・電力会社は再生エネルギーには「供給」の安定性がないと言うが、彼らの本当に言わんとしているところは「採算」の安定性である。再生エネは出力は変動するが、それは需要の変動と同じ程度に予測可能なものである。
・2030年には再生エネは倍増、化石燃料由来のエネは半減する。
・太陽光は中国において今後どの国よりも進んで行きそう。
そして、最後に
・あなた方日本人はエネルギー市場さえ正せば、持ち前の勤勉さと産業のスキルが力を発揮する、ぜひ頑張って再び世界をリードしてほしい
と結びました。
賛否はあるかと思いますが、客観的事実として世界の潮流は、どの方向に進んでいるのかということが判った貴重な講演会でした。