マンデラさん


 ネルソン・マンデラさんが亡くなりました。私が初めて南アを訪れたのは1991年2月、その時はまだ白人政権でマンデラさんは27年の収監が終わり、ANC(アフリカ民族会議)代表となっていた頃でした。

 その後、1994年南ア初の全人種参加選挙で大統領の職に就かれました。白人は逆に黒人が復讐して来るのではないかと逆転した立場に日々怯えることとなります。そこで、マンデラさんは自らが収監中に至った境地を南ア全域に広げようと試みます。差別を受けた側の差別した側への憎しみの連鎖を何とか断ち切ろうと。

 9日のNHKの番組(『”虹の国”をめざした男』)で印象に残ったマンデラさんの言葉を引用させていただきます。

自伝『自由への長い道(原題:"Long Walk to Freedom")』より

“抑圧された側が解放されるのと同じように、抑圧する側も解放されなければならない。

他人の自由を奪うものは憎しみにとらわれ、偏見の檻(おり)に閉じ込められているのだ。”

 これは日々の中で私たちも事の次元に違いこそあれ、十分気をつけなくてはならないことではないでしょうか。

 そして、彼(マンデラさん)はこうも言うのです。

“肌の色や育ち、信仰の違いを理由に他人を憎むように生まれつく人などいない。

人は憎むことを学ぶのだ。

もし憎むことを学べるなら、愛することも学べる。

愛は憎しみより自然に人の心に届くはずだ。”

 写真は3年前、南ア、ケープタウン沖のロベン島の監獄跡を訪ねた時に島内で乗ったバスです。

 昨日、世界人権デーに行われたマンデラさんの追悼式には、我が国からは皇太子、米国からはオバマ大統領や元大統領ら、英国からはチャールズ皇太子やキャメロン首相、キューバのカストロ議長らが弔問に訪れるというまさに誰もが尊敬する一生だったと思います。

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