全国市議会議長会研究フォーラム


 7月10日、11日の両日、旭川市で行われた市議会議長会研究フォーラムに参加しました。一日目は午後から、西尾勝氏(地方制度調査会会長)の基調講演「地方議会改革」でスタートしました。

 同氏の講演では、議会基本条例というものが、議会運営を変えるものとしてここ北海道(栗山町)から生まれ、現在は福島町で更なる進化の形を取っていることが紹介されました。ただ、全国的に様々な自治体がまねているが、それらを超えるものが出来ていないとも付言されたのが印象に残りました。また、議会(議員)が大災害時にどう振る舞うべきかについても議会は考えるべきという指摘は大いに頷けるところでした。また、圧倒的に男性が多く、高齢者が多く、24時間地元にいるという人が多いという議員構成も問題との指摘がありました。

 方策として、一つには「運営方法の見直し」として、定例会(狛江だったら年4回集中審議している)に代え、通年議会に変える方法が示されました。二つ目には広い意味での「選挙方法の見直し」(①労働法制、公務員法制の見直し、②選挙区制(選挙制度)の見直し、③選挙運動の見直し)を挙げられました。

 続くパネルディスカッションでは、北大の宮脇淳公共政策大学院教授の進行の下、大山礼子駒沢大学法学部教授ほか3名のパネリストによる議論が行われました。その中で印象に残ったことは、議会基本条例、自治基本条例もあれば良いというものでなく、それらを作り上げていくプロセスにおける市民とのオープンな対話、議論がより重要だという点です。栗山町ではそのような「熟議民主主義」を通じ、始めは「要望」ばかりしていた住民がこのようにしたらどうかという「提案」を行うように変わって行ったとの紹介もありました。

 住民と「議員」のつながりはあっても、住民と「議会」のつながりに乏しいという指摘、選挙で選ばれたら即「代表」なのではなく、日常の中で政策実現していくことで真の「代表」になるのだという指摘、どれも頷けるものでした。

 2日目(午前中)は、江藤俊昭山梨学院大学法学部教授をコーディネーターとして、3市議会の副議長らによる課題討議「政務活動費(旧政務調査費)を考える」が行われ、すべての日程を終えました。

 JR旭川駅前のホテルから会場の旭川市文化会館までの途中歩いた、羨ましいくらい広い幅(総幅員20m)の通りがありました。名前を平和通買物公園といい(長さ約1km)、1972年当時の旭川市長(アイデア市長と呼ばれた)五十嵐広三氏のときに日本初の恒久的歩行者天国としたものだそうです。この道がかつて数々の困難を乗り越え、社会実験の末、歩行者天国になったエピソードが凄いです。(Wikipedia 「平和通買物公園」参照。)

 今回のセミナーのテーマが地方議会でしたが、この五十嵐広三氏、後に国会議員となった時代、村山内閣の官房長官として衆議院、参議院に働きかけ、地方分権推進法の制定に尽力された方だったそうです。(時の自治大臣は野中広務氏、官房副長官は石原信雄氏)

(2013年5月7日没。旭川市名誉市民。)

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