あったかもしれないもう一つの原発と再生可能エネルギー


 「トリウム熔融塩炉」というのを聞いたことがありますか?実は、今回福島で起こったような事故を、原理的に起こさない安全な原発と言われているものです。しかも発電効率もずっと良いというのです。違いは「液体燃料を使う」、「トリウムを燃やす」そして「小型化する」の3点。この原発のことは一昨年暮れにお亡くなりになった古川和男NPO法人「トリウム熔融塩国際フォーラム」初代理事長の著書『原発安全革命』を読んで知りました。このような安全な原発なのになぜ開発が進まなかったのかと疑問を抱かれると思いますが、古川氏はいくつか理由を挙げておられます。その中でも大きな理由だと思われたのが、プルトニウムと違いトリウムが非軍事的な技術であったこと、熔融塩炉は核燃料体の製造メーカーに魅力がなかったこと(「今までの原発産業は、一、二年で取り替える芸術品的「固体核燃料集合体」製造でもっぱら利益を得てきたので、「液体核燃料はご免だ」と公然と反対した。(原文まま)」)等と受け止めました。

 5月9日(木)、内閣府で行われた原子力委員会を傍聴したのですが、理由はこのトリウム熔融塩炉についてのプレゼンテーションが初めて国の原子力委員会の場で公に行われるからでした。近藤委員長は「どういうプランニングホライズンで考えるか」と、今日明日の話なのか、中長期的な話なのかを明らかにしないと意味がないという内容を述べられましたが、現状の原発が国民の理解を得にくい今、国としても真剣に考える必要がある課題であることは確かだと思います。マスコミもまだこのトリウム熔融塩炉について本格的に取り上げていません。

 一方で、私たちはエネルギーについて今日明日の話を同時に進めなくてはなりません。それも自分たちのレベルで出来ることとして。それは再生エネルギーの導入と、より一層の省エネです。

 デンマークに「エネルギーの島」と呼ばれるサムス島があります。その島で人々がどうやってエネルギーをつくったり、分け合ったり、節約したりするようになったかを描いた

絵本が写真の「風の島へようこそ」(福音館書店 2012年)です。その本は結末の部分でこう言っています。「サムス島だけが、特別なところだと思いますか? ちょっと考えてみてください。 地球は、宇宙にうかぶ、とても小さな島みたいなものです。 だから、あなたがどこの国の人であっても、わたしたちと同じように「島にすむ人」だと考えていいと思います。 地球という島を守るために、あなたができることがあるはずです。 わたしたちのまわりには、いつでも、くりかえしつかえる自然のエネルギーがあります。 ふりそそぐ太陽の光、流れる水。ほら、風もふいてきましたよ。いっしょにはじめてみませんか。」

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