国民健康保険事業とPPKとTPPそしてソーシャルキャピタル

06日 5月 2013

国民健康保険事業とPPKとTPPそしてソーシャルキャピタル

 5月1日発行の広報こまえ第5面は「国民健康保険事業に関する計画を策定しました」というかなり大きな記事に紙面を割いていました。ご覧になられたでしょうか?

 狛江市における国民健康保険加入者は、2万2,053人(人口の約29%。平成24年1月1日現在。)だそうです。高齢化が進むなど、保険給付費の増加傾向が続いています。その一方で被保険者の担税力が低下しており、国民健康保険特別会計における国民健康保険税だけでは持たなくなってきており、一般会計からの繰入れが常態化しています。

 4月半ば、厚労省は長野県が男女とも長寿日本一になったと発表しました。何が同県を長寿日本一に導いたのでしょうか。医療費の低さ、食生活(野菜摂取量日本一(2010年))、高齢者就業率(65歳以上。2010年。27.3%農業が大半。全国一。)と考えられる要因は複数挙げられていますが、興味深いのは長野県はTPP(環太平洋経済連携協定)に反対する県民の数、割合(全国民に対する)のいずれも日本一ということです。TPPよりPPK(ピンピンコロリ、亡くなるまで元気に働けること)というらしいです(笑)

 下の記事は、同県の佐久総合病院 地域ケア科医長の色平哲郎さんのインタビュー記事ですが、大変興味深いものです。彼がインタビューの最後でハーバード大学公衆衛生大学院のイチロー・カワチ教授の言葉をひいて触れているのが、「日本はソーシャルキャピタル(社会関係資本)を見直すこと」です。今、都市部では人間関係が非常に希薄になっており、地域コミュニティが危機的状況にあります。彼はこう言っています。

http://president.jp/articles/-/9283

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 ソーシャルキャピタルとは、人間関係や、グループの信頼関係、規範といった人と人のつながりのことを指します。日本であれば、村祭り、盆踊り、寄り合いなどの行事や、「情けは人の為ならず」「持ちつ持たれつ」「お互いさま」「おかげさま」「好きな人と好きなところで暮らし続けたい」といった価値観です。

 都会で認知症になって鍵や金銭の管理ができなくなってしまったら、地域の中で暮らし続けることは難しい。しかし、農山村であれば認知症がはじまっても、周囲の環境が変わらないのでずっと普通に暮らせる。ボケたことを言っても「歳だから」ぐらいで笑ってすまされるし、周囲が支えあっているので生活上の不都合も少ない。むしろ軽度の認知症程度では施設に入ったほうが、環境の変化もあって認知症が進んでしまう結果をもたらしています。

 農山村は、何かと窮屈で人間関係を束縛する面が多々あります。しかし、この関わり合いこそが、長野県の健康長寿を支えているのです。

 さて、狛江はどうでしょう?

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